X・ONEからLuna・Antigravityまで。Insta360全ブランド21機種のストレージとデータ復旧ガイド

コラム|

Insta360とは — ブランドごとに異なる3つの記録方式

Insta360は中国・深センに拠点を置くカメラメーカーで、2017年発売の初代「ONE」以降、360度カメラの「ONE X」「X」シリーズ、親指サイズのウェアラブルカメラ「GO」シリーズ、GoPro型のアクションカメラ「Ace」シリーズ、業務用マルチレンズカメラ「Pro2」「TITAN」、そして2026年に登場したジンバルカメラ「Luna」シリーズ、ドローンの新ブランド「Antigravity」まで、幅広い製品を展開しています。

記録方式は大きく3つのパターンに分かれます。

  1. SDカード方式:ONE・ONE X・ONE R・ONE X2・ONE RS・X3・X4・X5などのXシリーズ、Ace・Ace Pro・Ace Pro 2などのアクションカメラ、業務用のPro2・TITAN、そしてGOシリーズ最新モデルのGO Ultraが該当します。内蔵ストレージを持たず、撮影データはすべてmicroSDカード(業務機は複数枚のSD/microSDカード)に記録されます。
  2. 内蔵ストレージ完結型:GO(初代)からGO 3Sまでのウェアラブルカメラが該当します。本体サイズを極限まで小さくするため、SDカードスロットを持たず、基板に直接実装された内蔵ストレージのみで記録が完結します。
  3. 内蔵+SDカードのハイブリッド方式:2026年に登場したX6、Luna Ultra・Luna Pro、そして2025年発売のAntigravity A1が該当します。一定容量の内蔵ストレージを備えつつ、microSDカードによる容量拡張にも対応する設計です。Xシリーズは長らくSDカード専用でしたが、X6で初めて内蔵ストレージが搭載されました。

なお、ウェブカメラの「Link」シリーズやスマートフォン用ジンバルの「Flow」シリーズは、映像をPCやスマートフォンにその場で出力する製品で、本体に映像を保存するローカルストレージを持たないため、本稿の対象からは除いています。

本稿では、上記3方式に沿ってInsta360の歴代モデルを整理し、それぞれの記録方式ごとにどのような故障・データ消失が起こりやすいかを解説します。

歴代モデル一覧① — Xシリーズ(360度カメラ、SDカード方式)

Xシリーズ(ONE系列)は2017年の初代モデルから2025年発売のX5まで、一貫してmicroSDカードによる記録方式を採用してきました。しかし2026年発売のX6で初めて内蔵ストレージが搭載され、ハイブリッド方式に変わっています。

モデル名 発売時期 記録媒体 備考
Insta360 ONE(初代) 2017年8月 microSDカード(内蔵ストレージなし) 360度カメラの初代モデル。自由視点・自由視線編集機能を搭載
Insta360 ONE X 2019年10月 microSDカード(内蔵ストレージなし、最大128GB) 5.7K対応、手ブレ補正「FlowState」搭載
Insta360 ONE R 2020年1月 microSDカード(内蔵ストレージなし) レンズ交換式モジュール設計。4K版・1インチ版(Leica共同開発)・360度版などバリエーションあり
Insta360 ONE X2 2020年10月 microSDカード(内蔵ストレージなし) 防水設計、タッチスクリーン搭載
Insta360 ONE RS(1インチ版含む) 2022年3月(1インチ版は2022年6月追加) microSDカード(内蔵ストレージなし) ONE Rの後継。ツイン版・4K版・1インチ版など複数バリエーション
Insta360 X3 2022年9月 microSDカード(内蔵ストレージなし) 5.7K対応、タッチスクリーン大型化
Insta360 X4 2024年4月 microSDカード(内蔵ストレージなし) 8K対応
Insta360 X5 2025年4月 microSDカード(内蔵ストレージなし) AIチップシステム搭載、暗所性能が向上
Insta360 X6 2026年8月 内蔵64GB(実使用領域47GB)+microSDカード Xシリーズで初めて内蔵ストレージを搭載。SDカードを用意し忘れても内蔵ストレージだけで撮影を開始できる設計。1/1.1インチ相当センサー、8K対応

X6の登場により、Xシリーズは「SDカードがなければ撮影できない」機種から「内蔵ストレージだけでもひとまず撮影できる」機種に変わりました。この違いは、データ消失時に確認すべき箇所が本体側・カード側の両方に増えたことを意味します。

※本記載内容に誤りを含んでいる可能性もございます。購入・お問い合わせの際は最新の公式情報をご確認ください。

歴代モデル一覧② — GOシリーズ(ウェアラブルカメラ)

モデル名 発売時期 記録媒体 容量バリエーション
Insta360 GO(初代) 2019年発売 内蔵ストレージのみ(SDカードスロットなし) 8GB固定
Insta360 GO 2 2021年発売 内蔵ストレージのみ(SDカードスロットなし) 32GB(標準)/64GB(Edition、後日追加販売)
Insta360 GO 3 2023年発売 内蔵ストレージのみ(SDカードスロットなし) 32GB/64GB/128GB
Insta360 GO 3S 2024年発売 内蔵ストレージのみ(SDカードスロットなし) 32GB/64GB/128GB
Insta360 GO Ultra 2025年発売 microSDカード方式に変更(内蔵ストレージなし) 最大2TBのmicroSDカードに対応

初代GOは8GBの固定容量で拡張ができず、GO 2以降は容量バリエーションが用意されるようになりました。最新モデルのGO Ultraは、これまでのGOシリーズの設計方針から一転し、内蔵ストレージを廃止してSDカード方式に変更されている点に注意が必要です。

※本記載内容に誤りを含んでいる可能性もございます。購入・お問い合わせの際は最新の公式情報をご確認ください。

歴代モデル一覧③ — Aceシリーズ・業務用マルチレンズカメラ

Aceシリーズは、GoPro等と競合するタイプのアクションカメラです。またPro2・TITANは、映像制作会社やVRコンテンツ制作向けの業務用マルチレンズカメラで、いずれもSDカードに撮影データを記録する方式です。

モデル名 発売時期 記録媒体 備考
Insta360 Ace 2023年11月 microSDカード(内蔵ストレージなし、最大1TB) アクションカメラ、Ace Proと同時発売
Insta360 Ace Pro 2023年11月 microSDカード(内蔵ストレージなし、最大1TB) Leica共同開発レンズ搭載の上位モデル
Insta360 Ace Pro 2 2024年10月 microSDカード(内蔵ストレージなし、最大1TB) 8K対応、AI機能強化
Insta360 Pro2 2018年9月 microSDカード×6枚+SDカード×1枚(内蔵ストレージなし) 業務用8K/VR制作向け。法人・映像制作会社が主なユーザー
Insta360 TITAN 2020年発売 SDカード×9枚(内蔵ストレージなし) M4/3センサー8基搭載、最大11K撮影対応の業務用モデル

Pro2・TITANは1台に複数枚のカードを同時挿入して記録する設計のため、データ消失時は「どのカードのどの区間の映像が失われたか」を正確に把握することが復旧作業の出発点になります。

※本記載内容に誤りを含んでいる可能性もございます。購入・お問い合わせの際は最新の公式情報をご確認ください。

歴代モデル一覧④ — Lunaシリーズ・Antigravity(内蔵+SDのハイブリッド方式)

2025年から2026年にかけて登場したジンバルカメラ「Luna」シリーズと、ドローンの新ブランド「Antigravity」は、いずれも内蔵ストレージとmicroSDカードを併用するハイブリッド方式を採用しています。前述の通り、Xシリーズの最新モデルX6(セクション2参照)も同じくこの方式に該当します。

モデル名 発売時期 記録媒体 備考
Antigravity A1 2025年12月 内蔵20GB+microSDカード(最大1TB) Insta360の新ドローンブランド「Antigravity」第1弾。8K 360度撮影対応
Insta360 Luna Ultra 2026年6月 内蔵47GB+microSDカード(最大1TB) 2眼レンズ搭載の8Kジンバルカメラ、着脱式モニター
Insta360 Luna Pro 2026年9月 内蔵47GB+microSDカード(最大1TB) 1インチセンサー搭載のシングルレンズ版、Luna Ultraの廉価モデル

このハイブリッド方式では、SDカードを挿していない状態でも内蔵ストレージにデータが残っている可能性があるため、SDカード側に異常がない場合でも、本体側の内蔵ストレージを確認する必要がある点が他のシリーズと異なります。

※本記載内容に誤りを含んでいる可能性もございます。購入・お問い合わせの際は最新の公式情報をご確認ください。

なぜ基板直付けの内蔵ストレージはデータが消えやすいのか

GO(初代)からGO 3Sまでの内蔵ストレージや、ハイブリッド方式の機種(X6・Luna Ultra・Luna Pro・Antigravity A1)が備える内蔵ストレージ分は、SDカードのような着脱式の記録媒体ではなく、本体の基板に直接実装された記録用チップに保存される方式です。この構造ゆえに、記録用チップ単体を取り出して別の機器で読み込む、といった一般的な対処ができません。

チップの種類については、Insta360社から詳細な仕様が公開されていないため断定はできませんが、この用途・サイズ感からはeMMCなど組み込み向けのフラッシュメモリチップが採用されていると考えられます。

これらの機種は屋外・水辺・ドローン飛行中など、アクシデントの起こりやすい環境で使用されることが多く、以下のような要因で内蔵ストレージへのアクセスができなくなることがあります。

  1. 水中・水辺での使用中に本体内部へ浸水した
  2. 落下や墜落(ドローンの場合)による強い衝撃を受けた
  3. 屋外での使用や充電中に本体が高温になった
  4. 充電ケースへの収納時に接点不良や水分が原因で異常が発生した

これらの衝撃や浸水、熱によって基板上のチップの接続部分(足・ピン)にハンダクラックが生じると、本体には通電しても内部のデータ領域に正常にアクセスできなくなることがあります。この場合、家庭用の充電やリセット操作では改善せず、基板レベルでの修復作業が必要になります。

SDカード方式の機種は「本体」と「カード」どちらが原因かの切り分けが重要

Xシリーズ、Aceシリーズ、Pro2・TITAN、GO Ultra、そしてX6・Lunaシリーズ・Antigravity A1のSDカード部分については、データにアクセスできなくなる原因の多くがカメラ本体側ではなく、microSDカード自体の物理的な破損や、論理的な破損(ファイルシステムの異常など)にあります。

具体的には、カード自体の経年劣化や、抜き差しを繰り返すことによる端子の摩耗、8K撮影のような大容量データを高速で書き込み続けることによる負荷などが、カードの故障につながるケースが見られます。もちろん本体側のSDカードスロットの接触不良や破損によって、正常なカードを認識しなくなるケースもあり、この場合は本体側の点検も必要になります。Pro2・TITANのように複数枚のカードを同時使用する機種では、一部のカードだけが故障し他のカードは無事、というケースも起こり得ます。

つまりこれらの機種のデータ復旧を検討する際は、まず「本体の問題なのか、カード自体の問題なのか」を切り分けることが出発点になります。この切り分けを誤ると、的外れな対処をしてしまい復旧の可能性を狭めてしまうこともあるため注意が必要です。

スクラッチラボが選ばれる理由

高度な基板修復・チップオフ技術:ウェアラブルカメラやドローンのような小型基板に対しても、チップの取り外し・再実装を含む精密な修復作業に対応しています。

対象メディア特有のデータ構造解析:内蔵フラッシュメモリ、microSDカード、複数枚同時記録の業務用機材まで、それぞれの記録方式・ファイルシステムの特性を踏まえた解析を行います。

情報管理体制(NDA対応):お預かりするデータの機密性に配慮し、秘密保持契約(NDA)にも対応しています。

初期診断無料・完全成功報酬制:データが復旧できなかった場合に費用が発生しない、完全成功報酬制を採用しています。

お支払い前に「復旧データリスト」を確認可能:復旧できたデータの内容を事前にご確認いただいたうえで、お支払いに進んでいただけます。

ご依頼の流れ

お問い合わせ:電話・メール・お問い合わせフォームより、症状や機種(ONE X/X3/X4/X5/X6、GO/GO2/GO3/GO3S/GO Ultra、Ace/Ace Pro/Ace Pro 2、Pro2/TITAN、Luna Ultra/Luna Pro、Antigravity A1など)をお知らせください。

初期診断:機器またはSDカードをお預かりし、無料の初期診断で状態を確認します。

復旧データリストのご提示:復旧可能なデータの内容をリストにしてご提示します。お見積もりもあわせてご案内します。

ご確認・ご契約:リストと見積もり内容をご確認いただいたうえで、正式にご依頼いただきます。

データ納品:復旧したデータを媒体でお渡し、またはダウンロード納品いたします。

全国からの配送によるご依頼にも対応していますので、店舗が近くにない場合もお気軽にご相談ください。

まとめ:機種ごとに記録方式を確認してから対処を

Insta360は同じブランド・同じシリーズ名の中でも、モデルごとに記録方式が異なります。GO(初代)からGO 3Sは内蔵ストレージのみ、Xシリーズの多くとAceシリーズ・Pro2・TITAN・GO UltraはSDカードのみ、そしてX6・Luna Ultra・Luna Pro・Antigravity A1は内蔵ストレージとSDカードのハイブリッドという3パターンが混在しており、同じ「データが消えた」というトラブルでも、原因の確認箇所や対処の仕方が機種によって変わってきます。

特に内蔵ストレージが関係する機種では、基板やチップに直接ダメージが及んでいる可能性があるため、電源の入れ直しを繰り返したり、自己判断で分解したりすることは、かえって復旧の可能性を狭めてしまうことがあります。SDカードが関係する機種でも、フォーマットや再撮影による上書きは、それまでのデータを完全に失う原因になります。

お手元の機種がどの記録方式に該当するかは、セクション2〜5の一覧表で確認できます。症状に心当たりがある場合は、まずそれ以上の操作を控えたうえで、早めにご相談ください。

そのデータ、
まだ諦めないでください

現在、お手元のHDDやSSDなどで、認識しない・異音がするといったトラブルが発生していませんか?
症状が出たまま使用や通電を続けると、状態が悪化して復旧が難しくなることがあります。
手遅れになる前に、ぜひご相談ください。

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※復旧データリストをご確認いただき、納品を希望される場合にのみ費用が発生いたします。
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