〖復旧事例〗ASUS UX21A(SanDisk SDS5JK-128G-Q)|Windowsが起動しない状態からのデータ復旧

復旧事例|2026年05月26日

概要

今回ご相談いただいたのは、ASUS製ノートPC「UX21A」のデータ復旧案件です。
内蔵SSDには SanDisk SDS5JK-128G-Q が搭載されており、
Windows が正常に起動しなくなったとのことでご相談をいただきました。

電源投入後にOSが立ち上がらず、保存されているデータを優先して取り出したいというご要望でした。
診断の結果、一部領域に読み取り不良が発生している状態を確認しました。

SSDに不良セクタが発生すると、Windowsの起動に必要なシステム領域を正常に読み取れなくなり、
起動不良やフリーズが発生することがあります。

ご相談時の状態

お預かり時点では、電源投入後にWindowsが正常起動せず、デスクトップまで進めない状態でした。

SSD自体は完全に認識消失しているわけではありませんでしたが、
一部の読み取りエラーによって正常起動できない状況となっていました。

下の写真は、お預かり時の ASUS UX21A の外観です。

ASUS UX21A 外観
お預かり時の ASUS UX21A 外観

外観上に大きな破損や液体痕などは見られず、ストレージ側の障害を中心に確認を進めました。

本体内部の確認

内部状態を確認するため、本体背面カバーを取り外してSSD周辺を点検しました。

薄型ノートPCでは内部スペースが限られており、SSDや基板部品も高密度に配置されています。
分解時にはコネクタやケーブルへの負荷を避けながら慎重に作業を行いました。

下の写真は、本体背面側の様子です。

ASUS UX21A 背面側
ASUS UX21A 背面側の様子

分解後、SSDおよび基板状態を確認し、データ復旧専用環境での診断へ進みました。

SSDと基板の確認

内蔵されていたSSDは、SanDisk SDS5JK-128G-Qでした。
SSD本体および基板状態を確認したところ、焼損や破損などの大きな物理ダメージは確認されませんでした。

下の写真は、取り外したSSD本体です。

SanDisk SDS5JK-128G-Q SSD
SanDisk SDS5JK-128G-Q SSD

SSDは認識自体は可能でしたが、一部セクタで読み取りエラーが発生しており、
通常アクセスでは負荷が高い状態でした。

下の写真は、基板側を確認した際の様子です。

ASUS UX21A 基板の様子
ASUS UX21A 基板の様子

基板側には大きな損傷は見られなかったため、SSD内部の読み取り不良を中心とした障害と判断しました。

診断内容と作業内容

1. ディスクイメージ取得

SSDへの負荷を抑えるため、不良セクタをスキップしながらディスクイメージを取得しました。

読み取りエラーが発生する領域では、リトライ回数やアクセス方法を調整しながら、
可能な限り安全にデータ抽出を進めました。

2. ファイル解析

取得したディスクイメージを専用ツールで解析し、フォルダー構造を含めてデータ確認を行いました。

Windows自体は正常起動できない状態でしたが、ユーザーデータ領域は広い範囲で正常に保持されていました。

3. データ復旧

解析後、必要データを抽出し、復旧用媒体へコピーを行いました。

本件では不良セクタを含む状態でしたが、データ領域の多くが正常に読み出せたため、良好な復旧結果となりました。

復旧結果

フォルダー構造等を含めて復旧できたファイルの総数・総容量は次の通りです。

判定 ファイル数 容量
Good 559,783 files 50.36 GB
Bad 0 files 0 B
Total 559,783 files 50.36 GB

Good は正常な復旧が見込まれるファイルです。
本件では Bad 判定ファイルは確認されませんでした。

そのため、フォルダー構造を含め、良好な状態でデータ復旧を行うことができました。

技術者コメント

SSD障害では、Windowsが起動しない、自動修復が終わらない、途中でフリーズするといった症状から始まるケースが少なくありません。

こうした状態で何度も再起動や修復を繰り返すと、SSDへの負荷が増加し、状態が悪化する場合があります。

特に不良セクタが発生しているSSDでは、早い段階でディスクイメージを取得することが重要です。
起動不良が発生した場合は、できるだけ通電を控えてご相談いただくことをおすすめします。

まとめ

本事例は、ASUS UX21A に搭載された SanDisk SDS5JK-128G-Q のデータ復旧事例です。

SSD内部に読み取り不良が発生していたことで、Windowsが正常起動できない状態となっていましたが、
不良セクタをスキップしながらディスクイメージを取得し、専用ツールで解析を行うことで、
多数のファイルを復旧することができました。

Windowsが起動しない、SSDの読み込みが不安定、データを優先して取り出したい場合は、
秋葉原データ復旧スクラッチラボまでご相談ください。

執筆者プロフィール

情報処理安全確保支援士。新卒で警察庁技官としてフォレンジック業務に従事。情報通信局長賞をはじめ、警察大学校附属の情報通信学校長賞など多数の表彰経験がある。その後、大手データ復旧業者を経て、株式会社FIXに入社。同社にてHDDやSSD、フラッシュメモリ、RAIDの論理障害から物理障害まで復旧業務の全工程に携わる。特にHDDの重度物理障害を得意とし、プラッターに傷が発生したスクラッチ障害を年間100件近く取り扱い、その多くを復旧に導いている。

チーフエンジニア

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