【復旧事例】SEAGATE ST2000DM006|スクラッチ障害による物理HDD復旧
復旧事例|2026年03月4日
今回の復旧対象はSEAGATE ST2000DM006です

ご相談内容
SEAGATE製HDD(ST2000DM006)のデータ復旧についてご依頼をいただきました。他社にてHDDが開封された後、データにアクセスできない状態でご持込みいただいた案件です。
ご依頼の背景
HDDが認識しなくなったため、先に他社にて開封・内部点検が実施されておりました。その後、データを取り出せないまま弊社へご持込みいただきました。

診断結果
初期診断の結果は以下の通りです。
- 対象媒体:SEAGATE ST2000DM006
- 障害区分:スクラッチ障害(物理障害)
- 状態概要:開封済みの状態で持込まれたHDDを内部点検したところ、複数のプラッター記録面に傷が確認されました。特に一番上の面(S3面)にはスクラッチとダストが混在しており、下から3番目の面(S2面)にも複数のスクラッチが生じていました。4枚のプラッターのうち2面が損傷しており、該当面のセクターはほぼ回収不可能な状態でした。




対応内容
以下の工程で復旧作業を実施いたしました。
- プラッターのクリーニングを実施し、ダストおよび汚染物質を除去しました。
- スクラッチ障害に対応した専用処置を施し、HDDの正常起動に成功しました。
- 不良セクタをスキップしながらディスクイメージを取得し、専用ツールによる解析・ファイル抽出を実施しました。
復旧結果
専用ツールによる解析の結果、可能な限りのファイルを復旧いたしました。復旧結果の内訳は以下の通りです。
| 状態 | ファイル数 | 容量 |
|---|---|---|
| Good(正常復旧見込み) | 19,067ファイル | 6.03 GB |
| Bad(破損ファイル) | 20,779ファイル | 132.29 GB |
| 合計 | 39,846ファイル | 138.32 GB |
※ Good は正常な復旧が見込まれるファイルです。
※ Bad は破損ファイルです。開ける場合と開けない場合があります。開けた場合も、欠損箇所がある場合があります。
今回のBadファイルについては、4面のプラッターのうち2面を喪失しており、該当面のセクターが全く回収できなかったため、基本的には開けないファイルが大半となっています。比較的サイズの大きいファイル(200MB以上のもの)についても、エラー率が約50%程度となっており、正常動作が見込みにくい状態です。
担当者コメント
今回は開封済みの状態でお持込みいただいた案件でした。スクラッチ障害のあるHDDは、通電や不適切な開封を繰り返すことでプラッターの傷がさらに拡大し、復旧できるデータ量が大幅に減少することがあります。異音・認識不良・動作不安定などの症状が現れた際は、速やかに通電を止め、できるだけ早期にご相談いただくことをお勧めいたします。
まとめ
HDDのスクラッチ障害は、クリーンな設備と専門的な技術がなければ対応が困難な物理障害のひとつです。今回は開封済みの状態ではありましたが、適切な処置によりGoodファイルの取得に成功しました。同様の症状でお困りの方は、まずお気軽にご相談ください。初期診断は無料で承っております。
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執筆者プロフィール
情報処理安全確保支援士。新卒で警察庁技官としてフォレンジック業務に従事。情報通信局長賞をはじめ、警察大学校附属の情報通信学校長賞など多数の表彰経験がある。その後、大手データ復旧業者を経て、株式会社FIXに入社。同社にてHDDやSSD、フラッシュメモリ、RAIDの論理障害から物理障害まで復旧業務の全工程に携わる。特にHDDの重度物理障害を得意とし、プラッターに傷が発生したスクラッチ障害を年間100件近く取り扱い、その多くを復旧に導いている。
【復旧事例】SEAGATE ST2000DM006|スクラッチ障害による物理HDD復旧
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スクラッチ障害は、1秒ごとの通電がデータの破壊を進めます。手遅れになる前に、ぜひご相談ください。
お見積りも、作業費も、0円※です。 ※復旧データリストをご確認いただき、納品を希望される場合にのみ費用が発生いたします。
キャンセルの場合、機器の送付・返却にかかる往復の送料は、お客様のご負担となります。