【復旧事例】UnionSine US-HD006|他社で「傷あり復旧不可」とされた媒体の救出成功

復旧事例|2026年02月18日

【復旧事例】UnionSine US-HD006|他社で「傷あり復旧不可」とされた媒体の救出成功

UnionSine US-HD006 外観

ご相談内容

他社にて「プラッターに傷が非常に多く、データの読み出しが不可能」と診断され、復旧不可で返却されたHDDをお預かりいたしました。非常に重要なデータが含まれているため、セカンドオピニオンとして弊社へご相談をいただきました。

ご依頼の背景

他社で開封診断が行われた結果、物理的な損傷が激しいとの報告を受けておられました。しかし、データの諦めがつかず、スクラッチ障害の専門技術を持つ弊社に望みを託していただきました。

診断結果

初期診断の結果は以下の通りです。

  • 対象媒体:UnionSine US-HD006(内蔵:WD10SPZX-00Z10T0)
  • 障害区分:重度物理障害
  • 状態概要:開封して内部点検を実施したところ、前業者の診断とは異なり、プラッター(磁気円盤)に目視できる傷は認められませんでした。一方で、ファームウェア(制御プログラム)の重度な破損および、磁気ヘッドの著しい劣化を確認いたしました。

プラッター内部点検01
プラッター内部点検02

対応内容

以下の工程で復旧作業を実施いたしました。

  • 破損していたファームウェアのコードを解析し、独自の技術でシステムをバイパスすることでHDDを正常認識させる処置を施しました。
  • 暗号化機能(SED:Self Encrypting Drive)が無効なモデルであることを確認し、解析工程を最適化いたしました。
  • 劣化していた磁気ヘッドを適合するドナー部品へ交換し、読み取り能力を回復させました。
  • 不良セクターをスキップしながら精密なディスクイメージの取得を行い、専用ツールにてデータの抽出・解析を実施いたしました。

復旧結果

他社で読み出し不能とされた状態から、フォルダ構造を維持したままでのデータ復旧に成功いたしました。暗号化制限がなかったこともあり、高精度な抽出が可能となりました。

  • 正常な復旧が見込まれるデータとして、43,607ファイル(262.54 GB)を取得いたしました。
  • ファイルリストをご提示し、ご希望のデータが確保されていることをご確認いただきました。

担当者コメント

今回の事例では、他社で「傷あり」と診断されていたものの、実際にはプラッターに損傷はなく、制御システムとヘッドの不具合が主因でした。診断の精度によって、復旧の可否が大きく分かれる典型的なケースといえます。また、通電を控えていただいたことで、その後のヘッド交換作業がスムーズに進行いたしました。一度復旧不可とされた場合でも、諦めずに専門家へ相談されることを推奨いたします。

まとめ

他社で復旧不可能と判断されたHDDや、開封済みの媒体でも、データの救出ができる可能性は十分にございます。UnionSine製やWestern Digital製HDDのトラブルでお困りの際は、スクラッチラボへお問い合わせください。


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執筆者プロフィール

情報処理安全確保支援士。新卒で警察庁技官としてフォレンジック業務に従事。情報通信局長賞をはじめ、警察大学校附属の情報通信学校長賞など多数の表彰経験がある。その後、大手データ復旧業者を経て、株式会社FIXに入社。同社にてHDDやSSD、フラッシュメモリ、RAIDの論理障害から物理障害まで復旧業務の全工程に携わる。特にHDDの重度物理障害を得意とし、プラッターに傷が発生したスクラッチ障害を年間100件近く取り扱い、その多くを復旧に導いている。

チーフエンジニア

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※復旧データリストをご確認いただき、納品を希望される場合にのみ費用が発生いたします。
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