【復旧事例】Seagate ST2000DL003|スクラッチ障害から99.9%復旧に成功

復旧事例|2026年01月27日

【復旧事例】Seagate ST2000DL003|プラッター上のスクラッチ障害からのデータ復旧

ご依頼いただいたSeagate製HDDの外観

ご相談内容

パソコンが突然認識しなくなり、内部から異音が聞こえるようになったSeagate製HDD(ST2000DL003)の復旧についてご相談をいただきました。

ご依頼の背景

内部に重要な業務データが保存されており、他社では対応が難しい物理障害の可能性があるため、専門技術を持つ当ラボへお問い合わせをいただきました。

診断結果

初期診断の結果は以下の通りです。

  • 対象媒体:Seagate ST2000DL003
  • 障害区分:重度物理障害
  • 状態概要:磁気ヘッド破損およびプラッター内周部へのスクラッチ(ひっかき傷)発生
HDD開封時の内部状態

クリーンルーム内での開封診断にて、磁気ヘッドが破損している事実を確認しました。また、プラッター(データ記録面)の内周部分に接触痕が発生していました。

プラッター内周部に発生した円周状のスクラッチ
※赤線部分に円周状の物理的な傷(スクラッチ)を確認しました。

以下の動画にて、実際の内部状態とスクラッチの様子を記録しました。

※診断時の内部映像記録。

対応内容

以下の工程で復旧作業を実施しました。

  • ドナー部品を使用した磁気ヘッド交換
  • スクラッチ部分を回避して読み取るためのファームウェア調整
  • 負荷をかけない低速でのデータ抽出作業

復旧結果

6日間の作業期間を経て、データの回収を完了しました。

  • 全体の99.9%のデータ回収に成功
  • 主要データ領域の正常な取得を確認

スクラッチ障害は重篤な症状ですが、今回は傷の位置がプラッターの内周部に限定されていたため、データの大部分を救出できました。

担当者コメント

異音発生後に速やかに通電を停止されたことが、被害拡大を防ぐ大きな要因でした。他社で復旧不可と判断された場合でも、損傷箇所の詳細な分析によってデータを救出できる可能性があります。

まとめ

HDDから異音がする場合、内部でスクラッチが発生している可能性が高いです。

今回は傷の位置が良かったこと、そして異音発生後にすぐ通電を止めてご依頼いただけたことが、99.9%という高い復旧率につながりました。

他社で「スクラッチがあるため復旧不可」と断られた場合でも、詳細な診断を行えばデータを救出できる可能性があります。諦めずにご相談ください。

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執筆者プロフィール

情報処理安全確保支援士。新卒で警察庁技官としてフォレンジック業務に従事。情報通信局長賞をはじめ、警察大学校附属の情報通信学校長賞など多数の表彰経験がある。その後、大手データ復旧業者を経て、株式会社FIXに入社。同社にてHDDやSSD、フラッシュメモリ、RAIDの論理障害から物理障害まで復旧業務の全工程に携わる。特にHDDの重度物理障害を得意とし、プラッターに傷が発生したスクラッチ障害を年間100件近く取り扱い、その多くを復旧に導いている。

チーフエンジニア

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現在、お客様の手元で上記と全く同じ症状、あるいは同型のHDDのトラブルが発生していませんか?
スクラッチ障害は、1秒ごとの通電がデータの破壊を進めます。手遅れになる前に、ぜひご相談ください。

\ 重度障害も対応可能 / お支払いは、データを見てから。
お見積りも、作業費も、0円※です。
※復旧データリストをご確認いただき、納品を希望される場合にのみ費用が発生いたします。
キャンセルの場合、機器の送付・返却にかかる往復の送料は、お客様のご負担となります。