【復旧事例】Seagate ST2000LM007|ヘッド破損およびプラッター吸着による重度物理障害

ご相談内容
PCに接続しても認識せず、ディスクが回転している気配がない状態でお預かりいたしました。内部で部品がプラッターに吸着している可能性を視野に入れ、慎重に診断を開始いたしました。
ご依頼の背景
日常的に使用していた機器が、ある日突然認識しなくなったとのことです。駆動音が確認できないため、物理的な故障を懸念され、データ復旧のご依頼をいただきました。
診断結果
初期診断の結果は以下の通りです。
- 対象媒体:Seagate ST2000LM007
- 障害区分:重度物理障害
- 状態概要:磁気ヘッドがプラッターに吸着し、スピンアップできない状態でした。また、磁気ヘッド先端の黒色の部品(スライダー)が脱落し、プラッター表面に張り付いていることを確認いたしました。


対応内容
以下の工程で復旧作業を実施いたしました。
- 物理障害用の設備にて開封し、プラッター表面に張り付いていたスライダーの除去およびクリーニングを実施いたしました。
- 破損した磁気ヘッドを適合するドナー部品へ交換し、HDDを一時的に正常認識させる処置を施しました。
- 磁気ディスクの盤面に発生したスクラッチ(傷)に対応する特殊処置を行い、専用ツールを用いてディスクイメージの取得を試みました。
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復旧結果
プラッターのコンディションが悪化していたため、全領域の取得には至りませんでしたが、約67%のディスクイメージを取得いたしました。このイメージを解析し、可能な限りのファイル復旧を完了いたしました。
- 正常に復旧が見込まれるデータとして、8,106ファイル(50.18 GB)を取得いたしました。
- ファイルリストをご提示し、フォルダ構造を維持した状態でのデータ確保を確認いたしました。
担当者コメント
磁気ヘッドの部品がプラッターに張り付く「吸着」は、無理に通電を続けることでプラッター表面に深刻な傷(スクラッチ)を作る原因となります。今回はスライダーの脱落という非常に重い症状でしたが、早期に作業を停止してご相談いただけたため、重要なデータの抽出に繋げることができました。異音や回転不良を感じた際は、速やかに電源を切ることが復旧率を左右いたします。
まとめ
Seagate製HDDの認識不良や重度物理障害でお困りの際は、スクラッチラボへご相談ください。高度な物理処置技術をもって、データの確保に全力を尽くします。



