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【復旧事例記事|Buffalo HD-CE1.0TU2/WD10EADS】

カテゴリ :

〖復旧事例〗Buffalo HD-CE1.0TU2(内蔵 HDD:WD10EADS)|他社復旧不可からのデータ復旧

概要

今回対応したのは、Buffalo製外付けHDD「HD-CE1.0TU2」に内蔵されていた Western Digital 製 HDD「WD10EADS」です。
事前の診断では「認識しない」という症状が確認され、内部点検の結果、ヘッド劣化が原因の重度物理障害と判定しました。

HD-CE1.0TU2 外観
復旧対象の Buffalo HD-CE1.0TU2(内蔵:WD10EADS)

症状

ご相談の段階では、外付けHDDをPCに接続してもエクスプローラー上で表示されず、ディスク自体の応答がない状態でした。
物理的な異音はなく、表面的には故障が判断しづらい症状でしたが、特定のヘッドの読みが悪いことからヘッドが故障しているものと推測しました。

内部診断で確認できた状態

開封後、ヘッドの劣化と、プラッター表面の汚れや細かな付着物が確認されました。
これらは読み取りの不安定化につながりやすく、通電を繰り返すほど状態が悪化する恐れがあります。

WD10EADS 内部点検の様子
開封後に確認した内部の状態(クリーニング前)
プラッター縁の付着物
プラッター縁に付着していた汚れの様子

プラッターに大きな傷はありませんでしたが、縁に削れたプラスチックによる汚れが確認されました。
この症状から、ヘッドの故障が主原因であると判断しました。

作業内容

1. 劣化したヘッドの交換

微細な読み取りエラーが多発していたため、ヘッド交換を実施しました。
交換後はプラッター表面の付着物を除去し、読み取りに影響が出ない状態を整えました。

2. 読み取りの安定化とディスクイメージの取得

ヘッド交換後、全体の応答を確認したところ読み取り動作が安定するようになり、
ディスクイメージの99.9%に相当する領域を取得することができました。
読み取り不能領域は極めて小さく、復旧に大きな影響はありませんでした。

3. データ解析と復旧処理

取得したイメージを専用ツールで解析し、フォルダ構造を確認しながらデータを抽出しました。
一部で管理情報の欠損は見られたものの、必要とされていた主要データは問題なく復旧可能でした。

復旧結果

ヘッド交換とクリーニング、安定制御により、
ディスクイメージのほぼ全域を読み取ることができました。

お客様が必要としていたデータはほぼすべて取得できました。

技術者コメント

ヘッド劣化は初期症状が分かりづらく、「認識しない」「時々反応する」という軽い症状から始まることが多い障害です。
そのため通電を繰り返すと状態が悪化し、プラッターに傷が発生するリスクもあります。

今回のように大きな傷が発生する前にご相談いただけたことで、良好な結果につながりました。
他社で復旧不可と診断されたケースでも、状態によっては対応できる場合があります。

外付けHDDが突然認識しなくなった場合は、可能な限り通電を避け、早めにご相談いただくことをおすすめします。

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