業界トップクラスのデータ復旧率!最新の設備とベテランエンジニアが大切なデータを復旧・復元します。

データ復旧のスクラッチラボ 他社復旧不可/スクラッチ完全対応の秋葉原のデータ復旧

Buffalo HD-NRLD8.0U3 / HD-AD8U3 Seagate ST8000VM006 スクラッチ障害(磁性体剥離)データ復旧

カテゴリ :

本記事でご紹介する復旧事例は、Buffalo製の8TB外付けHDDであるHD-NRLD8.0U3HD-AD8U3です。
どちらの外付けHDDにもSeagate製のST8000VM006というHDDが内蔵されていました。

 

HD-NRLD8.0U3 スクラッチ障害(2024年02月)

 

症状/障害判定

デバイスマネージャーでは認識するが、エクスプローラーで何も見れない。簡易診断では異音が発生。開封後、スクラッチ障害(磁性体剥離)と判定。

作業期間

2週間程度

復旧結果

正常なファイルを3.4TB程度復旧(+破損ファイルは600GB程度)

作業内容

今回のデータ復旧の対象は、Buffalo製の外付けHDD HD-NRLD8.0U3

(黒いだけでBuffalo製の他のモデルと見分けもつきませんが…)

 

こちらが認識しないということで、分解し、内部のHDDを取り出してみると、Seagate製のHDDでした。モデルは「ST8000VM006」です。

このHDDを通電したところ、カチッカチッというスクラッチ障害におなじみの異音が発生します。

ただ、このHDD、あまり見たことのないモデル番号だなと思ったら、2023年製のかなり新しいものでした。(1年で壊れたのか…。)

データ復旧用の専用ツール「PC-3000」でも、このモデルのファミリーはリストに入っていませんでした。

HDDは「ファミリー」という分類が重要で、このファミリーごとに性質が大きく変わってきます。

たとえば、「ST2000DM001」や「ST3000DM001」は、「Grenada」というファミリーでスクラッチ障害が異常に多いです。(これとかこれとかこれです。)

ST1000LM035」や「ST2000LM007」は、「Rosewood」というファミリーでMediaCacheと呼ばれるファームウェアの障害が多いです。

このようにファミリーによって障害の傾向が異なります。また、制御の方法や有効な手段というのもファミリーごとに全く異なるので、ファミリー名を知るというのはとても重要なのですが、今回のモデルのファミリ―は起動前の時点では不明でした。

 

開封してプラッター(=HDDのデータを記録している円盤)の様子を見たところ、やはりスクラッチが発生していました。

 

ちょっとした動画ですが、こちらの方が分かりやすいかもしれません。

 

派手なスクラッチにはなっていないのですが、プラッターにしっかりと傷がついてしまっています

 

このHDDは4枚プラッターがあり、それぞれのプラッターに対して裏表が使われていたので、データの記録には合計8つの面が使用されていました。

そのうちの1面を除外した7面からデータを抽出し、データの記録に使われている領域の86.3%を取得しました。

復旧用ツールPC-3000にはリストされていないファミリーでしたが、従来の手法が問題なく使えたのは幸いです。

 

データを最大限抽出するのに結果的には2週間かかりましたが、お客様の必要なファイルの名前や場所が明確であったので、一部データの先渡しという対応を取らせていただきました。

必要なデータを早期に納品でき、お客様にはご満足を頂けたようで良かったです。

 

スクラッチ障害のデータ復旧は概して時間がかかりますが、可能な限り柔軟な対応を心がけています。

 

ちなみに、こちらのHDDは「V15Pine」というファミリー名のようです。

 

HD-AD8U3 他社復旧不可 スクラッチ障害(2024年11月)

 

症状/障害判定

他社様の診断で復旧不可。開封済み。内部点検後スクラッチ障害(磁性体剥離)と判定。

作業期間

3週間程度

復旧結果

正常なファイルを250,000件程度(約380GB)
破損ファイル8,500件程度(約120GB)

作業内容

こちらのデータ復旧の対象は、Buffalo製の外付けHDD HD-AD8U3

同じようにSeagate製のST8000VM006が内蔵されていました。

復旧対象のHDDは、開封済みであったので内部点検を実施したところ、データの記録に使用されている8面のうち2つの面に傷が発生していたため、これらの面をバイパスする必要がありました。

次の写真は傷が発生していた面の様子です。

 

こちらも動画を用意しました。

いつものようにプラッターのクリーニング後、傷の発生していない面からデータを抽出。

残念ながら今回の案件は傷が発生している面からのデータは抽出できないので(データを読もうとしても傷のせいで即座にヘッドが故障してしまいます)、8面中2面を除外してデータ使用領域の約75%を回収しました。

回収したデータを解析し、そこからファイルを取り出すことでデータ復旧を実施しました。

ちなみにこの案件を受けた時点でも未だに復旧用ツールPC-3000のサポートリストには載っていませんが、なんとか無事に作業を終え、納品させて頂きました。

 

Buffalo製の外付けHDDのデータにアクセスできなくなったときは、ぜひスクラッチラボへご相談ください!!

Shop
店舗情報

© FIX inc. All Rights Reserved.